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無線通信営業部

ニュースリリース

プレスリリース:2014年3月10日

世界初のMIMO伝搬解析設計ツールを発表

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空間多重伝搬解析をレイトレーシングとモーメント法の協調解析で実現

 (株)ネットウエル(代表取締役社長 榎本 格、本社 東京都新宿区新宿1-26-1 長田屋ビル、資本金33.25百万円、以下ネットウエル)とスペインnewFASANT(ニューファサント)社(社長Felipe Cátedra Pérez、 Alcalá UniversityPhd )は3月10日に世界初となる空間多重化システムであるMIMO向けの電波伝搬ソリューションを発表しました。

これまでMIMOのアンテナ設計にはリバブレーションチャンバー(ネットウエル取扱:EMITE社製)など小型反響箱や電波反響室等の実測を伴う開発が必要でした。今回新開発したプロダクトはクラスターコンピューティング・GPGPU技術とレイトレーシングに加え、3Dモーメント法を高度に協調させるスペイン アルカラ大学の研究成果をベースにしています。

高スループットを実現できるMIMO技術は革新的な無線技術

 複数のアンテナを同時に使用し空間多重化を行うMIMOの利用は、送受信で複数のマルチパス現象を利用し、従来の無線に比べ高速な通信速度を可能にする技術です。既にMIMO技術はWi-FiやWiMAXまたLTEおよびLTE-Advanced、IMT-Advancedなど多くの次世代通信で共通規格化されており、高速データレートとマルチパス環境において高い信頼性をもつ事が実証されています。また今後のフェムトセルや携帯基地局を利用しないP2P通信などの検討もされています。
 MIMO技術ではビームフォーミングやMU-MIMOの技術も進み、電波資源の利用効率の向上や電力消費の削減の効果から、今後MIMO技術は自動車業界、航空宇宙産業、電気通信、軍事用途などさまざまな分野で適用されていきます。

 ネットウエル代表取締役社長榎本格によると日本国内においても研究は盛んで、現在携帯電話やスマートフォンだけではなくM2M(自動車間通信などのマシン‐to-マシン)やIoT:Internet of Thingsへの応用など、MIMOや空間多重を利用した無線ユニット数は今後10数億を超える市場になっていくという。

 一般の通信でも、その電磁波は直接波LOS(Line Of Sight)環境と壁、地面、室内の天井、自動車などの移動体の反射波からの電波であるマルチパスまたはNLOS(Non Line Of Sight)からの複数の電波伝搬経路があります。MIMOでは複数伝搬を考慮すると同時に複数のアンテナ(2X2 や4X4)を使用し、同一周波数を利用、高い利用効率で高速伝送や広帯域データ伝送を可能にします。しかしながら4X4では送受信に合計8本のアンテナを配置する必要があり、それぞれの送受信アンテナすべての電波の伝搬経路を考慮して設計する事は大変困難であり、数億円に相当する設備が必要になります。高額な電波反響室やリバブレーションチャンバー、フェージングシミュレータ等の測定器、ネットワークアナライザ等の測定システムがRFやアンテナ設計にも必要とされてきました。

 今回発表の新製品は、これまでの実機による設計環境をすべてコンピュータ上(マルチクラスタコンピューティングと呼ぶ複数のPC“最大129台”を同時動作)で仮想電波伝搬経路を作りだす事に成功しています。今回発表のMIMO設計モジュールは、2種類の電磁波解析エンジンにより実環境をエミュレーションする技術です。

◆3Dレイトレーシング法で幾何学回折理論と回折統一理論に基づく伝搬モデル解析です。
◆3Dモーメント法電磁界ソルバーです。

その2種類の解析エンジンを協調動作させながら、アンテナ近傍解析と放射を含む大規模の2次元空間を含む複雑な伝搬解析結果を導きだします。

 具体的使用法としては、ユーザにより送受信アンテナ数や送受信間の距離などを定義し、現実に基づく屋外や屋内の複数物体の形状や材料特性のシナリオを生成、または構造物や3D図面のインポートにより伝搬空間すべてをモデル化します。それによりあらゆる周波数での全伝搬経路と全空間での電磁界強度の計算を可能にします。

 解析精度の為には、アンテナおよび伝搬経路(透過、反射、回折、クリーピング波)などを考慮し、全周波数での解析結果を得る為に、ユーザは正確な構造や形状、さらに材質を入力する必要があります。今回の製品には一般的なCAD情報の入力機能の他、独自のGUIによりこれらの情報の入力や構成が簡単にできます。
MIMO解析結果の主なパラメータは、レイトレーシング(光線追跡)ダイアグラムです。
そのほかチャンネルキャパシティ bps/ Hz、チャンネル相関行列と動的結果(送受信電波や偏波面の回転)などが求められます。最終的に一般的統計的特性を抽出し、様々な環境での統計的モデルをパラメータ化するためにも使用することができます。
その結果、最適なアンテナ配置やレイアウトを考慮可能にします。 応用例としてはビームフォーミングアンテナの設計(有効なマルチパスのみ利用する技術)、マルチビームアンテナ(電波の指向性を対象物体にのみ当てる)、NLOS通信(マルチパスのみの通信)などがあります。




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